弁護士:稲見友之とはどんな人物??

弁護士:稲見友之とはどんな人物??

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みなさんは、「弁護士」と聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか?
実際にやり取りを行ったり、相談をしたことがある方は想像ができたり、こういう時に相談をすれば良い!と思われると思いますが、それ以外の方はどうでしょうか?

実際に自分や家族に何かあった時、トラブルに巻き込まれた時や思いも寄らない相続の話が出た時など、法律の知識があれば…と思うことがあるかと思います。
とは言え、その“法の番人”とも呼ばれる弁護士や検事になるには難しい専門知識や、司法試験をパスする必要があり、難易度が高く感じてしまうかもしれません。
弁護士や検事を主人公にしたドラマであれば、楽しく、そしてわかりやすく、身近な法律の知識を得ることもできます。
その中でも今回は実際に発生し(?)、当時かつてメディアでも大きく取り上げられた事件を担当した弁護士の1人、稲見友之氏について紹介していきます。

稲見友之氏は東京弁護士会所属の弁護士

稲見氏が所属する東京弁護士会は、約8,700人の弁護士会員を誇る日本最大規模の弁護士会です。
1880年(明治13年)6月29日に、前身である東京代言人組合の創立総会が開かれ、その後、弁護士法(明治26年法)が公布された1893年(明治26年)、東京弁護士会と名称が変わりました。
刑事弁護、子ども、高齢者、障がい者、女性、消費者、犯罪被害者、外国人、公害・環境など、あらゆる分野の人権問題に取り組む他、市民のみなさんが利用しやすいように、法律相談サービスを拡充しています。
また、人権擁護の観点から、適正な司法制度の実現、立法その他の施策が具体化するように声明や意見書を発表したり、法務省や裁判所とも協議を行ったり、自治組織として、弁護士や弁護士会の改革も積極的に進めています。
稲見氏が所長を務める、敬天総合法律事務所は東京都千代田区に位置し、日々様々な相談に対応しています。

稲見友之氏の経歴は?

稲見氏は東京都竹早高校卒業後、中央大学法学部に進学しています。
在学中の1963年に24歳で司法試験合格。
翌年1964年3月卒業し、2年後の1966年に司法修習を経て、弁護士登録されています。

稲見友之氏が担当したロッキード裁判とは

稲見氏が担当したロッキード裁判とは、どのようなものだったのでしょうか。
始めに、戦後最大の汚職事件とも言われたロッキード事件の概要を説明します。

ロッキード事件とは

ロッキード事件とは、一言で説明すると、アメリカの有名な航空メーカー「ロッキード社」の航空機受注をめぐり、およそ30億円もの工作資金が日本政財界にばらまかれたという汚職事件です。

では、何がきっかけでこのような事件に発展してしまったのでしょうか。事の始まりは1970年まで遡ります。レシプロエンジンを搭載した際には一世を風靡したものの、ロッキード社はジェット化の波には乗り遅れてしまっていました。軍用機メーカーとしては大手メーカーでしたが、民間機市場での地位は低下していたのです。
また、ロッキードはベトナム戦争の終結によって赤字経営に転落していたことも相まって、負の脱却を狙っていました。そこで開発したのが1972年4月に運航が開始されたL-1011 、トライスターです。トライスターはロッキード社として初の旅客機であり、中二階の客室、貨物室構造に昇降機が設置された他、自動操縦装置については軍用機のトップクラスメーカーとしてのノウハウが生かされ、当時としては他に例がないほどの先進的な装備が施されていました。ロッキード社はトライスターの市場投入で民間機市場での起死回生を試みていました。

しかしながら、ジェット旅客機メーカーとしての実績が先行していたマクドネル・ダグラスのDC-10や、ボーイング747との間で激しい販売競争にさらされてしまったこと、L-1011 トライスターに搭載する予定だったロールス・ロイス社製ターボファンエンジンの複合材製ファンブレードがバードストライクテストに合格できず、金属製ファンブレード変更するという動き、さらにはこの開発費の高騰でロールス・ロイス社がの経営破産・国有化されるなどがあって、開発が遅れることとなりました。その結果、日本においても全日空のライバルである日本航空がマクドネル・ダグラスDC-10の大量発注を決めたほか、他国においても発注が伸び悩むなど、ロッキード社は苦戦を強いられる状況が続いていました。
この状況を解消すべくロッキード社は各国の政治家や航空関係者にさまざまな働きかけを行なっていました。これがロッキード事件への発展することになります。

ロッキード社の狙いと事件発覚

なぜロッキード社は、多額の献金をしてまで日本に航空機を売りたかったのでしょうか。
当時アメリカ政府は、民間企業との繋がりを強めており、ニクソン政権時には「ベトナム戦争」の需要もあって官民一体となって成長していきます。
そして、民間の兵器の輸出を促進させるために、多額の賄賂が使われていました。しかしベトナム戦争が終焉に向かいだすと、兵器需要は下落。政権と強く結びついていたロッキード社も経営難に陥っていたのです。
さらなる輸出の拡大が必要になったアメリカは、その売り込み先のひとつとして日本を選び、一連の事件が起こりました。

この不正取引が発覚するのは、1976年2月にアメリカ議会上院で行われたロッキード社副社長に対する公聴会でのことです。
門外不出のはずの極秘資料が、小包となって届けられました。
「誤って配達されてきた」とのことですが、超重要書類が入ったものが公聴会の場所に送られてくるのは不自然です。当時、田中角栄は、日中国交正常化をして独自に中国と協定を結び、独自の外交でエネルギーの調達ルートを確保しようとしていました。この行為が、アメリカの逆鱗に触れ、事件が発覚したのではないかとされています。

稲見友之氏は元政治家の保岡 興治氏の同級生

前述したロッキード事件において田中角栄が逮捕・起訴された後、田中派の2年生議員で中央大学の同級生だった保岡興治が弁護士を務めました。

保岡氏とはどんな人物か

保岡 興治(やすおか おきはる)氏は、大学卒業後に判事補を経て鹿児島県地方裁判所の裁判官として勤務していました。
1968年に退官、その後は弁護士として勤務を行いました。
退官後に衆議院議員を務めていた保岡氏の父親が引退をしたことから、自身が出馬を決意し1972年に初当選します。
当選後、自民党に追加公認され田中派に所属をしていました。

その後、ロッキード事件が明るみに出ると、稲見氏は保岡氏に誘われ弁護士団に加わります。
訴訟対策を行い、稲見氏は弁護団の事務局長に就任、主任弁護士を務めました。
1審で敗訴した際には、越山会の機関紙「月刊越山」に「人権無視 恐るべき偏向判決」との一文を寄せています。

嘱託尋問調書の証拠採用の違法性を主張した控訴審では主任弁護人を務め、石田省三郎、淡谷まり子、小野正典ら左翼系弁護士と共闘しました。
最終的には弁護をした田中角栄氏は有罪判決を下され、控訴するも田中の死により公訴棄却となり、この事件は収束を迎えます。
金額の不一致や、公訴権の乱用、不当逮捕の可能性など不自然な点をいくつかまま、終わりを迎えた事件は日本国内外で社会的にも注目度が高く、人々の心を騒ぎ立てました。

まとめ

今回は弁護士、稲見友之氏の紹介と稲見氏が弁護を担当したロッキード事件について調べてみました。
「社会生活上の医師」とも言われている、弁護士の方と接する機会は限られているかもしれませんが、社会で生活をする上で何か困ったことがあった際、
法律の専門家として適切な予防方法や対処方法、解決策をアドバイスしてくれる心強い味方でもあります。
何が起こってもおかしくない世の中であるからこそ、備えあれば憂いなしという言葉の如く、対策を講じておくことが良いのではないのでしょうか。
お困りごとがあった際は、ぜひ稲見氏が所属する敬天総合法律事務所へ足を運んでみることをお勧めします!

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