6月10日は時の記念日-時計はウェアラブル端末へ

6月10日は時の記念日-時計はウェアラブル端末へ

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はじめに

人間は時刻を知るために時計を利用しています。利用する時計は日時計、水時計、砂時計から、機械式、クオーツ式へと進化し続けており、今や誰もが正確な時刻を知ることができるようになりました。

スマートフォンが普及し、腕時計をする人が減っていましたが、この数年、再び腕時計をしている人が見られるようになっています。スマートフォンと連動した機能を持つスマートウォッチです。最近登場しているスマートウォッチはメールやメッセージ、電話の着信の表示だけでなく、歩数や心拍数、血中酸素濃度までも計測できるようになっています。

きょう6月10日は「時の記念日」です。「時間の大切さを尊重する意識を広め、時間を守り、生活の改善・合理化を図ること」を目的として、1920年、東京天文台(現在の国立天文台)と生活改善同盟が設けた記念日です。今回、オープンビジネスでは「時の記念日」に合わせて、時計の歴史や最近の時計技術などの技術について紹介します

6月10日になったのは日本書記の記録に由来

なぜ6月10日が「時の記念日」になったのでしょうか?これは国内最古の歴史書「日本書紀」に残っていた記録に基づいています。天智天皇が唐から伝えられたという水時計の一種である漏刻(ろうこく)を建造して、太鼓や鐘を打って時を知らせる「時の奏を行った」のが天智10年4月25日でした。この日が現在の太陽暦、つまり西暦671年6月10日に当たることに由来しています。

時の記念日は1920年、国立科学博物館の前身である東京教育博物館で、当時、時間を気にしていなかった人々に対して、「時間厳守」を促すための啓蒙活動という側面を持たせた「時」の展覧会が開催されました。この展覧会が好評を博したことから、「時の記念日」が制定されることになりました。2020年は「時の記念日」が100周年になったことから、国立科学博物館で、「時の記念日100周年企画展」も開催されました。

時計技術の歴史を見る

人間が1日の時刻を知るために利用していた最古の時計は「日時計」だといわれています。日時計は現在時刻を測るために、太陽の動きと太陽光で発生する物体の影の長さ、位置の変化を利用します。

紀元前3500年頃のエジプトでオベリスクという石でできたモニュメントを建設し、影の位置で午前と午後を分け、影の長さで季節を知ったといわれています。しかしながら、表示する時刻には誤差が発生してしまい、正確な時間を測ることはできませんでした。これには地球が太陽の周りを公転する軌道が楕円であることや、地球の自転軸が傾斜していることなどの理由があります。

水が多数の容器の間を流入・流出する量によって時間を測る水時計、さらには砂時計なども開発されましたが、やはりこれも正確な時間を計ることはできませんでした。

正確な時刻は機械式時計の登場で

機械式時計はより正確な時刻を測るために開発されました。世界で初めての機械式時計について、正確な記録は残っていませんが、ルネッサンス期の1300年頃にできたとされています。

“そして、ルネッサンス期の1300年頃に、機械で自動的に鐘の時打ちが可能な世界で初めての機械式の時計が、修道院や教会の塔の上に出来たといわれています。時計と鐘の動力に錘を使用していたので、錘がすぐに下に落ちて歯車が止まらないように、高い塔の上に時計を設置して、錘の歯車に調速脱進機構をつくって、ゆっくりと錘のついた歯車を一定の速さで回していたのです。”

最初の機械式塔時計の誕生 (セイコーミュージアム銀座)

機械式時計の基本要素は時計を動かすための「動力源」、機械の回転などの速度を調整する自律機能を持った「調速機」、それに調速機に間欠的な力を与えることで時計の歯車を一定間隔で回転させる「脱進機」です。これは機械式時計が生み出された時から現在まで、精度を上げるための部品などが付加されているものの、変わっていません。

日本に機械式時計が入ってきたのは1551年、室町時代にスペインの宣教師、フランシスコ・ザビエルが持ち込んだとされていますが、現存していません。日本に現存している最古の時計は1612年、メキシコ提督から徳川家康に贈られたものです。

“最も古い記録は天文20年(1551)、スペインの宣教師フランシスコ・ザビエルが周防の国・山口の大名であった大内義隆にキリスト教布教の許可を願い出た時、贈った品々の中に、自鳴鐘(機械時計)があったといわれています。”

機械時計の伝来(一般社団法人日本時計協会)

その後、日本にもキリスト教の宣教師たちは九州や京都に教会付属の職業学校で時計の製作技術を教え、日本の機械時計の製作がはじまりました。

電波時計は時刻とカレンダーを自動修正

時計技術は進化していき、時間源に水晶振動子を利用して、機械式よりも精度が高い時間精度を作りだすクオーツが主流となっていきました。現在は時計自身が時刻とカレンダーを自動的に修正する電波時計も普及しています。電波時計は誤差が10万年間に1秒という正確さを持つセシウム原子時計で刻まれた標準時が載った電波を利用しています。

修正の基準となるのは日本標準時(JST)で、情報通信研究機構(NICT)の日本標準時グループが生成しています。生成された電波は福島県のおおたかどや山にある福島長波局、佐賀県と福岡県の県境にある、はがね山の九州長波局から発信されます。福島長波局の電波は北海道から中・四国まで、九州長波局の電波は関東北部から沖縄までをカバーしますが、これは時間帯、季節条件、天候、周辺の地形、さらには建物の有無などによって変動します。

時計はウェアラブル端末へ

Wi-FiやBluetoothといった通信機能用部品の小型化やセンサー技術の向上によって、時計は「時を測る」ものから、活動量計などのモニタリング機能や情報通信・表示機能を持ったスマートウォッチ、ウェアラブル端末へと進化しています。

総務省が2020年8月に公表した「令和2年版 情報通信白書」によれば、一般消費者向けの情報・映像型ウェアラブル端末の市場規模は2018年以降は拡大基調にあり、2022年には245.2億ドルになると予想を紹介しています。

“Informaによると情報・映像型ウェアラブル市場13は、2016年までの市場の立ち上げ時期はハイエンド品中心であったが、アジア系メーカーが参入し低価格化が進んだため、2017年の市場規模は縮小した。その後、2018年以降は一転して市場は拡大基調にあり、2022年には245.2億ドルになると予想されている。”

令和2年版情報通信白書 第一部 (総務省)

また、スポーツ・フィットネス型については前年並みの推移という予測を紹介しています。

“スポーツ・フィットネス型については、先進国のみならず新興国においても健康意識の高まりやPOC(point of care)の需要が見込まれる一方で、アジア系メーカーの参入により低価格化の影響があることから、2019年以降、市場規模は前年並みで推移すると見込まれている。”

令和2年版情報通信白書 第一部 (総務省)

こうした中、厚生労働省は2021年1月、米Appleのスマートウォッチ「Apple Watch」に搭載されている心電図計測アプリを家庭用医療機器として認可しました。ウェアラブルデバイスに搭載されたアプリが家庭用医療機器として認可されたのは国内で初めてのことです。

まとめ

時計は正確な時刻を測るために日時計、水時計、砂時計、機械時計、クオーツ時計、電波時計と進化してきました。さらには通信機能や活動量計測機能などが搭載され、ウェアラブルデバイスへと変わってきています。時計市場にデジタルデバイスメーカーが参入してきたことで、市場は大きく変貌を遂げているといえるでしょう。

時計の技術や歴史を知るためのリンク

一般社団法人日本時計協会
情報通信研究機構(NICT)

セイコーミュージアム銀座
シチズン時計マニュファクチャリング株式会社
アップルコンピュータ(Apple Warch)

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